米国司法省は、競合会社間にて違法な市場分割契約を締結しようと試みた、いわばカルテル未遂行為に従事した個人を、シャーマン法第2条に基づき、刑事訴追した。折しも、モナコ・メモにより、個人責任の厳格な処罰が方針として示されている最中において、極めて先例の乏しい法令適用を通じて、個人に対して、刑事責任を追及したものである。米国ではシャーマン法第2条に基づき訴追される事例は殆ど無く、少なくとも1970年代末以来、同法第2条違反で個人または法人に刑事訴追は行われていなかった。今回の会社経営者に対する訴追は数十年ぶりの反トラスト法違反の刑事事件であるが、今後米国においてシャーマン法第2条を含む反トラスト法の執行が活性化される可能性がある。米国で事業を展開する日本企業においてもシャーマン法第2条で訴追されるリスクが有ることから、本アラートで今回の事例を取り上げる。

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