オーストラリアの2010年連邦競争消費者法(Competition and Consumer Act 2010)(以下、「オーストラリア競争法」)は、「オーストラリア市場における競争を実質的に減殺する、又はそのおそれのある株式や資産の買収」を禁止している(同50条(1)及び(2))。ところが、従前は、オーストラリア競争法上、企業結合の事前届出義務はなく、競争上の懸念があるM&Aについては、オーストラリア競争消費者委員会(Australian Competition and Consumer Commission)(以下、「ACCC」)に対して、事前に任意の通知を提出し、非公式承認を求めるのが実務であった。

これに対して、2024年11月28日、オーストラリア連邦議会は、オーストラリア競争法を改正する法案を可決し、一定の基準を満たすM&Aの当事者は、ACCCに事前届出を提出することを義務化した。当該改正法は、2026年1月1日から施行され、既に約6か月間運用実績を積み重ねたところだ。また、同年4月24日付けで公表されたFrequently Asked Questionsも、同6月22日付けでアップデートされ、オーストラリアに関わるM&Aの当事者に重要な論点を提起したところだ。本アラートでは、オーストラリアに関連性のあるM&Aを検討する上で、重要なポイントを簡潔に解説する。

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