EUアクセシビリティ法の施行と実務対応
欧州連合(EU)全域において、障害者のために、製品及びサービスのアクセシビリティを改善することを目的としたEUアクセシビリティ法(EU指令2019/882)(EAA)の施行日が2025年6月28日と目前に迫っている。同指令は、障害者がデジタル及び物理的な環境によりアクセスしやすくし、それによって障害者の社会への受け入れと参加を促進するために、消費者に提供される幅広い製品及びサービスに共通のアクセシビリティ要件を企業に対して義務付けるものである。
違反に対する制裁は加盟国によって異なり、一部の法域では禁固刑に処される場合もある。また、遵守命令や罰金が科される可能性があるほか、それに伴うレピュテーション損害のリスクも存在する。現在、27の加盟国中、ブルガリアを除く26の加盟国がすでにEAAを国内法に組み込んでいる。