「英国財務省マネーロンダリング防止規制の変更と制度レビューの結果発表、EU域内での自社在庫の移転に対するVATの取扱い」等の最新情報をお届けします。

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主要記事

欧州

  • 欧州:EU域内での自社在庫の移転に対するVATの取扱い – VAT免除のためのEC売上リストについて 2020年の新法により、EU域内の越境商品販売を行う際にVATの免除を受けるためには正確なEC売上リスト(Recapitulative statementとも言われる)を提出する義務が課せられることになった。本稿では実務上の問題点、対応方法につき概要を示す。
  • 欧州:EU 法における移転価格課税と「商業上の正当事由」に関する近時の判例 2022年6月10日付で、国税庁は「移転価格事務運営要領」(事務運営指針)の一部改正を公表した。本改正は、主に①2017年OECD移転価格ガイドラインにおいて変更された第8章の費用分担欧州司法裁判所は、国内取引と国際取引で異なる取扱いが定められている場合には、納税者が国際取引への移転価格の更正処分を受けた際には、独立企業価格に無いことを正当化するために「商業上の正当事由」があるかどうかが考慮するべきとの判断を示してきた。この点に関連して、ECJに対して、新たに2つの事件で予備判決(preliminary ruling)を求める要請が出されており、注目されている。
  • 英国: 英国財務省がマネーロンダリング防止規制の変更と制度レビューの結果を発表 2022年6月15日、英国財務省は、2017年マネーロンダリング、テロ資金供与及び資金移送(支払者情報)規則の改正に関する協議の結果を公表した。MLRの改正は、2022年マネーロンダリング及びテロ資金供与(改正)(第2号)規則の行政委任立法を通じて施行される予定である。
  • ベルギー: 外国直接投資審査 2022年6月、ベルギー政府は、海外からの対ベルギー直接投資一般に適用される審査メカニズムを導入する協力協定に合意した。この審査メカニズムは、2023年1月1日に発効される予定である。
  • ウクライナ: 言語法の新条項と実施に関する最新情報 2022年7月16日、「国家語としてのウクライナ語の機能保障法」の新たな条項が施行され、ソフトウェアのユーザーインターフェースやウェブサイトの言語に関する要件が追加された。
  • ESG/Sustainability

    • 日本:コーポレート・ガバナンス・システムに関する実務指針(CGSガイドライン)の改訂 2022年7月19日、経済産業省は、「コーポレート・ガバナンス・システムに関する実務指針(CGSガイドライン)」を改訂し、取締役、社外取締役、経営陣の指名・報酬及びリーダーシップ強化の在り方を軸に、日本企業のコーポレートガバナンスの取組に向けた指針を整理した。
    • インド:COP27を見据えた温室効果ガス排出削減目標の更新 2022年8月3日、インド連邦内閣は、国連気候変動枠組条約(UNFCCC)へ提出する最新のNDCを承認し、温室効果ガス削減目標を大幅に更新した。このNDC更新は、国別では排出量世界第3位であるインドが掲げる2070年カーボンニュートラル達成という長期目標に向けた注目すべき第一歩である。
    • 米国:輸入業者向けウイグル強制労働防止法の運用指針の発行 米国税関・国境警備局は、ウイグル強制労働防止法の輸入業者向け運用指針を発行した。同運用指針では、ウイグル強制労働防止法に基づく輸入手続きや執行、反論可能な推定の例外申請の方法、要請される文書及び情報などが定められている。
    • 欧州:上場会社取締役に関するジェンダークオータ制の導入についての政治的合意 欧州委員会は、約10年に渡り議論されてきた「上場企業の非業務取締役におけるジェンダーバランス改善及び関連措置に関する指令」について、欧州議会と欧州連合理事会の間で政治的合意に至ったと公表した。本指令案が正式に指令として採用された場合には、EU上場会社は、2026年6月までに、その非業務執行取締役の40%又は取締役全体の33%のいずれかを少数派の性とする義務を負うことになる。

関連情報